FXで追証はあり得る?

 追証とは、証拠金を追加しなければならない状態の事で、追証は証券会社への借金のようなものです。それではFX取引で損失を出してしまい、追証を支払わなければいけないことはあるのでしょうか。少なくとも、現在の、日本の証券会社の仕組みでは、口座残高がマイナスになって追証の支払いを余儀なくされるという事はめったにありません。FX業者には必ずロスカットルールというものが存在します。簡単に言えば、FX取引を行うための必要証拠金が、○パーセントまでに下がった場合は強制決済を行いますというルールです。今現在、多くのFX業者はリアルタイムでロスカットを行いますから、残高がゼロどころかマイナスになるという事はないのです。もう少しロスカットルールについて詳しくみていきましょう。業者ごとに、どこまで必要証拠金がなくなったらロスカットになるのかは異なりますが、必要証拠金100%でロスカットになるというFX業者で取引を行うとします。そこで必要証拠金が1万円必要な取引を行う事にするとします。そしてその口座にはぴったり1万円しかないとしると、買うにしろ売るにしろ、よほど運が良くない限り、ポジションを持ったとたんにロスカットすることになります。FX取引ではスプレッドがありますので、ほとんどの場合ポジションを持った瞬間に一時的にかはおいておいて、損失が出ます。損失がでた時点で必要証拠金が不足したことになりますので、リアルタイムで、100%でロスカットという業者では実際に取引すらできないということになります。そのため、必要証拠金以上のお金をその口座に持っていなくては取引できないということになりますが、その代わり、ロスカットが存在せずに大きく負けてしまって追証がきてしまうという、借金を背負う事態にはならないということになります。
 実際にFXで追証になる可能性がある場合は、二つあります。ロスカットルールに抵触した瞬間に強制決済されるのではなく、時間をおいてその時点のレートで矯正決済する業者です。月曜日にロスカットルールに引っかかり、そのまま損失が膨らんで金曜日に強制決済されたとしたら、その間に持ち直す可能性もある代わりに、追証が必要になる場合もあります。
 また、FX業者ではロスカットの前に、「必要証拠金が不足してロスカットなりそうです。必要証拠金を維持するために、入金して下さい」という警告がくるところもあります。その時にポジションを維持するためにお金を追加投入した場合、こちらも追証です。ただ、この場合はそのままポジションをたたんでしまえば、追証を支払う必要はなくなります。

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